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BLM(ブラックライブズマター)運動

みなさん、BLM(ブラックライブズマター)運動をご存知ですか?

「黒人の命は大切だ、黒人の命を粗末にするな」という運動なんですが、日本では暴動のことばかりがメディアに取り上げられがちで、そもそもなんで「黒人の命は大切だ」なんて当たり前のことがデモになっているか、あまり分からない方もいますよね。

この意味が分からないから、「全ての命は大切だ、黒人だけじゃない」なんてヘンテコリンな意見を言う人が現れるのです。

違うんですよ。
なんで「黒人の命は大切だ」なんてデモで訴えなければいけないのか。
それは、黒人の命が大切に扱われてきていなかったから、わざわざ「黒人の命は大切だ」なんて当たり前で馬鹿げたように見えることでデモを起こさなければならなかったのです。

そうです。
黒人の命は大切に扱われていないんです。
意味分からないですよね?
だって私たち日本人は、日本で生まれて育って、ここは私たちの国だという自信があって、法律で守られていて、ほぼ日本人しかいない、理不尽なことで虐げられたり家族や友人や大切な人を何も悪いこともしていないのに殺されたりしない環境に育っているから、全ての人の命が大切だと知っているんです。

誰も「殺されていい命がある」なんて教えられてないし、思ってもいないですよね。

でも、黒人の命は長い間「殺されていい命」だと思っていた人たちに迫害され続けてきているんです。
有色人種と白人の使う場所、トイレやレストランなどが分けられていた、なんて嘘みたいな本当の話はなんと1960年代(最近!)まで続いていました。

もう白人と有色人種を隔てる物はなくなりましたが、隔てる意識はまだ根深く残っています。

このBLM運動が日本で知られるようになったのは、記憶に新しいジョージ・フロイド氏が警察にヒザを押し付けられて死亡した事件からでした。

「息ができない…」
何度もあの動画を見て苦しくなった方もいたのでは?
私は途中からあの動画が流れそうになったら見ないようにしていました。

他にも、フードをかぶって歩いていた、という理由だけで一方的に黒人高校生を射殺した男性になぜか正当防衛が認められたり、人違いで黒人女性を射殺した警察官の罪が「発砲して壁を壊した器物損壊」の罪だけだったり…
私たちが考えられないような黒人の命が物以下のように扱われることがある現実があるのです。

「海外では日本人(アジア人)も差別を受けることがある」とか言う人もいますが、次元が違います。
差別とかもうそういう次元じゃないんです。
何百年も前から、先祖代々黒人のこの悪夢は続いているんです。

日本で暮らして、日本の法律の恩恵をちゃんと受けて、警察に職務質問されてもきちんと受け答えすれば解放されるような、自分が正しいと思ったことがまかり通るのが当たり前の脳内お花畑ちゃんは、「でも殺された黒人は何か悪いことをしてたんじゃないか」とか言うんですよ。

何か悪いこと、程度の理由があったら人って殺してもいいんでしたっけ???

このBLM運動、日本で結構勘違いされてるような気がします。
白人が白人というだけで黒人より罪を逃れる確率が高かったり、大学進学率や就職率が高かったりするという「白人特権」に言及しているのですが、日本で暮らしているとこれに気付けないでいます。

なんせ生まれてから周りはほとんどみんな肌の色も髪の色も目の色も一緒だし、平等であることが当たり前だったから。
生まれながらのお金持ちと貧乏の差、とか、可愛く生まれたかブスに生まれたか、とか家柄が違うとか、その程度の違いと思ってる人多いです。

そりゃ想像できないですよね。
いつ不条理に殺されてもおかしくない人種が、何百年も昔のおとぎ話じゃなくて、今でも実際にいるなんて。

BLM運動に参加するとか、この運動を支持するとか、同意するとか個人の自由だし、私も全てを理解して全面的に同意できるレベルまで知識を深めたとはまだ言えていない。
でも、急に「黒人なんて殺されて当然だ」とか「まぁ黒人だしね」とか、「いやYLM(イエローライブズマターだよ」とか言い出す、根本を理解していないどこから目線な差別主義者や自己中論者には、どうかならないでほしい。

この運動は、自分の黒人に対する意見を述べていい運動ではありません。
ただただ、全ての命に尊厳を、と祈ればいいだけです。

世界に平和が訪れますように。

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